私が中学生の時です。
父の日に雪駄を贈った時の話です。
我が家では男3兄弟で毎年、それぞれが父の日に何を贈ったらいいか考えるのが習わしになっていました。
そしてそれを父の日に発表するのです。
兄2人がネクタイとお酒が良いと提案しました。
私は日頃、父親が甚平を着ているので雪駄がいいと提案しました。
3人でどうすると話し合いをした結果、私の提案が受けいられ雪駄を買いに行く事になりました。
雪駄屋さんには色々な種類の雪駄がありましたが、飾りがシンプルなオーソドックスな形の雪駄に決めて、その日の夜に父親にプレゼントしました。
父親は日頃から感情を顔の表情に出さないのですが、その時も難しそうな顔をしただけでした。
しかし、後から母親から聞くと父親はとても喜んでいたそうです。
父親は寡黙な性格なのでウらしい時には、いつも難しそうな顔をするそうです。
その時もプレゼントをもらうと自分の部屋に帰ってしまいました。
きっと嬉しそうに顔がほころびるのを家族にみせるのが恥ずかしかったのだと思います。
そんな昭和丸出し性格の父親の思い出です。
Coupon, © 2025 インターセプトするカメラマンべたりと痛め付ける